NYインテリアコラム8 家族の思い出や歴史が詰まったグロリアの家(2)

コネチカット州ニューケイナン――パウダールーム、「一番素敵な部屋」

前回に引き続きグロリア宅のハウスツアーです。彼女の住むコロニアルスタイルの家は玄関を中心にほぼ左右対称のつくりになっています。

ブルーの壁が落ち着きを感じさせるクラシックなダイニングルーム
前回紹介しましたリビングルームは玄関を入って左側、右側がダイニングルームです。ダイニングルームの壁はグロリアの大好きなブルーです。ペンキ仕上げではありますが単に平らに塗ったものではなく、フォーペインティング(だまし絵)の手法を使ってぼかしの布を貼ったように仕上げています。腰下は白で仕上げて腰上だけブルーにし、ぼかしの手法を使うことでこれだけ思い切って濃いブルーをいやみなく使うことができるのだと思います。窓にかけられたカーテンは「ちょっとやりすぎてしまって…」とのことですがいかにもフォーマルな重厚感があります。壁ぎわにはブッフェとよばれる腰高の引き出し付きの台が置かれています。配膳台の役割をするものです。ここにおかれているローズピンクのガラスの花瓶はグロリアの家に伝わるものでグロリアの「アクセントはローズピンク」のポリシーに添っています。ダイニングテーブルは写真の大きさから天板をもう二枚足すことができます。最大で8-10人が座れます。これ以上のお客様のときは玄関をへだてて反対側のリビングルームの家具を寄せてそこにテーブルを置かれるそうです。テーブルの上のシャンデリアは一見気がつきませんでしたがよく見ると中心と6本の腕の色が同じ金色でも微妙に違っているのに気が付きます。グロリア宅へいらしたお客様の一人がこのシャンデリアを見て中心の部分はその方の家にある中国のつぼと同じであると話されたそうです。中国の金属製の壷をもとにしてそれに金属製の腕をつけてシャンデリアにしてしまうところはさすが発想の自由なアメリカ人らしいと感心しました。

鏡と壁つきの照明の雰囲気がピッタリマッチしています
最後にグロリア宅の「一番素敵な部屋」です。(少なくとも私を含めた彼女の友人によれば)パウダールームと呼ばれるトイレです。パウダールームはバスルームと違い浴槽やシャワーがなく、来客用です。不動産広告などでバスルーム2.5 とあれば、浴槽つきのバスルームが二ヶ所にパウダールームが一ヶ所の意味です。グロリア宅のパウダールームはとびきりゴージャスです。壁はローズピンクの絹を思わせる光沢の壁紙に金色の蜂のモチーフです。アンティークな脚付きの洗面台の上には金縁の鏡がかけられています。

銀の小物のコレクション
部屋のすみに斜めに置かれた天板が大理石の小さな台には家に伝わったものやグロリアが骨董品店で掘り出した銀の小物が飾られています。彼女の家全体がそうであるように、ここも隅々までグロリアの気配りと楽しみながら集めた思い出が感じられるエレガントな空間です。

(インテリアデザイナー しだ ひろこ)

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