法律に基づく性能表示制度が実施されている。多少のコストはかかるが、それ以上のメリットがあるので、家を建てるときには必ず性能表示制度を利用するようにしたい。
●建設性能評価はまだ10分の1程度
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)により、住宅性能表示制度が実施されています。これは、住宅の耐久性や安全性、居住性能などの9項目に関して、住宅の性能レベルを全国一律の基準で、しかも、住宅メーカーなどではない第三者機関が評価して表示する制度です。 ただし、この制度は義務ではありません。分譲住宅の場合には、分譲会社の判断で性能表示を行うかどうかを決めることができます。注文住宅では、施主である消費者と住宅メーカーが話し合って決めることになります。 現在、全国で月間6万戸前後の分譲住宅・注文住宅が建設されていますが、建設段階まで評価を受けている「建設住宅性能評価書」を得ている物件は、月間6000戸前後で、全体の10分の1ほどに過ぎません。この「建設住宅性能評価書」を得るためには、建設費とは別に10〜20万円程度の費用負担が必要になりますが、その費用を払っても、十分なメリットがあります。必ず利用するようにしたいものです。
●トラブルを安価に、短期間で解決できる
というのも、この制度には数々のメリットがあるのです。その主な点を挙げると以下のようになります。
1.全国一律の基準で比較検討できる
2.第三者機関の専門家が評価するので安心できる
3.トラブルが発生した場合、安価で迅速な解決を依頼できる
4.住宅ローンや地震保険料の優遇を受けることができる
なかでも、注目しておきたいのが、3のトラブル時の対応です。性能表示制度には、設計段階の評価である「設計住宅性能評価書」と、工事段階まで評価を受ける「建設住宅性能評価書」がありますが、このうち「建設住宅性能評価書」を得ている物件は、引渡し後に欠陥などの問題が発生したとき、各地の弁護士会などに設けられている紛争処理機関に、トラブルの解決を1万円で依頼できます。これまでの実績でも比較的短期間でトラブルが解消されているケースが多いようです。
ですから、マイホーム建築に当たっては、性能表示制度を利用し、それもできる限り「設計住宅性能評価書」を得るだけではなく、「建設住宅性能評価書」を得るようにするのが、何よりも安心ということになります。
(住宅問題評論家 山下和之)
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