メーカーと工務店を経験した営業マンによる後悔しない家づくりのポイント
住宅建築に保険加入はつきものだ。
多くは保険担当者に勧められるまま契約を交わしている。これは保険知識を得る機会がないまま建物竣工をむかえ、「火災保険はどこで契約しても同じ」との思いで了承していることが多いからだ。
しかし、実際には“保険は同じではない”のでその違いの幾つかを紹介しよう。
1.保険料は構造によってかわる
例えば2×4工法と在来工法、同じ木造であっても火災保険料に差がでる。
これは損保業界が各工法の耐火性能から保険料率を決めているのが理由。
保険価格 2000万円 建築地 都内/神奈川 期間 10年〜30年の場合
|
10年一括払い |
20年一括払い |
30年一括払い |
2x4工法 |
155,000円 |
280,000円 |
390,000円 |
在来工法 |
277,000円 |
490,000円 |
670,000円 |
2.保険期間
上記保険料で分かるように、長期一括払いを選択する方が割安。しかし、業界内ではこの長期契約の見直しを図る動きが出ている。30年先まで補償することはリスクが大きいからで、最長で契約期間は”10年”が早ければ来年度から実施される可能性もある。
保険加入期間次第で負担も大きく変わるということだ。
3.会社によって保険料に差がでる
セコム損害保険?を例にとると、従来の「住宅総合保険」とほぼ同じ補償で他と比べると約2割安価。更にはホームセキュティーの設置や水災不担保の選択で更なる割引もあり、?の保険料がほぼ半額になるケースもある。
もちろん補償内容の違いで保険料に差が出ることもあるので、そこを理解する必要がある。
4.セコム安心マイホーム保険
加入先検討で必ず確認したい項目が「新価保険特約」「価額協定保険特約」のどちらが設定されているかということ。 その違いを簡単に説明すると
「新価保険特約」 火災保険が支払われたら2年以内に同じ場所で建築することが条件。
「価額協定保険特約」 火災保険の支払いを受けたら、その使い道に条件はなく自由。
万が一を考えれば、この特約は重要な加入先判断基準となる。
火災保険、後回しにしないで自から早めに情報を得る機会を求め、万が一に備えておきましょう。
鈴木 宏行