NYインテリアコラム29 久しぶりに春の東京に帰りました

モデルハウスを見学

息子の春休みを利用して二年ぶりに東京に帰りました。毎月このコラムをあげてくださる山崎さん、福井さんをハウスクエア横浜にある事務所にお訪ねしました。 クロッカスすら咲いていない冬のニューヨークから来た私にはモデルハウスの庭に丁寧に植えられたヒヤシンスなどの花々が明るい日ざしをあびて咲いているのを見て、一度に春が来たようでうれしくなってしまいました。

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春が待ち遠しい家の近所の風景です 広葉樹がほとんどのこのあたりでは5月まで新緑は見られません
久しぶりにモデルハウスを数件みせていただきました。どのモデルもモデルハウスの性格上でしょうか、玄関スペースがゆったりと取られ広々とした第一印象です。吹き抜けなどを利用したり、居間の部分だけ1.5階分階高をとるなど空間が上手に使われているのに感心しました。私の見せていただいたモデルは皆外装、インテリアともにモダンな物でした。NYの郊外に住んでいるとクラシックな住宅が多くそれに目が慣れているせいかモデルハウスは新鮮に写りました。

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庭の沼にこのころになるとカモがやってきます カエルがなき始めカモがやってくると春も近くなります
いくつかのモデルハウスを見て、一番興味深かったのは水周りです。キッチンではシンクに色々と工夫がこらされ、限られたスペースが上手に活用されていました。野菜などを洗い、ぬれたまま、まな板に乗せて切る、下ごしらえの多い日本の食習慣にあわせた使い勝手でした。反面オーブンの存在が小さいように思われました。私の住むあたりではキッチンにダブルオーブン(オーブンが二つ)があるのが「売り」の要素です。

もう一つ気が付いたのが主寝室に専用のバスルームがないことでした。日本のお風呂の入り方からいえばお風呂場は一ヶ所でよいと思いますが、主寝室にトイレと簡単なシャワースペースがあれば朝の出勤、登校の忙しい時間一役かうのではないでしょうか。

バスルームにつづいて洗濯スペース。主婦の動線を考えてか台所の近くにあるものが多かったのです。直接外の物干しに出やすいように洗濯スペースに庭に出る扉もありました。むかしアメリカの洗濯場、ランドリールームは地下室にあることも珍しくありませんでした。洗濯物を外に干せない時は地下室に干したようです。ところがこの頃では洗濯物は乾燥機で乾かす事がほとんどで、洗濯物が外に干してある=貧しい、となりつつあります。我家に引っ越した直後に、隣に住んでいたキューバ人に「私は洗濯物は日に当てて乾かすのがすきなんだけれどお宅の前の住人に洗濯物を干してもらっては家が売れなくなる、と文句をいわれたよ。」とぐちをこぼされたのを思い出します。今は洗濯物が出るところ、つまり寝室や浴室、そして洗濯の済んだ洋服をしまうところに近いようにと寝室の近く、二階にランドリールームを置く家も珍しくありません。

家の総面積はアメリカと比べて狭いながらどのモデルハウスもスペースを上手につかう細かな心使いが家の隅々にみられた事や積極的に省エネを考えて家が造られていることなどにさすが日本の住宅だなと感心しました。

(インテリアデザイナー しだ ひろこ)

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