NYインテリアコラム40 ホワイトセールとは?

アメリカ流ベッドメーキングのあれこれ



ny40_1どうも人間が古くなっていくと語彙も古くなってしまうようです。ホワイトセールは今ではあまり聞かれなくなってしまった言葉です。
以前は冬のこの時期、1、2月に新聞に「ホワイトセール」と大きく広告が載っていたものです。ホワイトセールとはシーツ、タオルなどの「元は白かった」リネン類のセールです。この頃はリネン類が白くなくなってしまったことやお店の売上が落ち込むこの時期に他の物も売り込もうと家具や食器もセールに加わってホームセールと呼ばれることが多くなりました。

この頃のベッドルーム、特に主寝室は単なる「寝るところ」から安息の場、やすらぎ、いこいの場としてアメニティーに囲まれたゴージャスな空間になりつつあります。そこにおかれるベッドを含む家具や備品も「究極の?」をもとめて、嗜好を凝らした物が出回ってきました。今回はベッド用品を取り上げてみました。
*マットレス

多くのベッドはマットレスセットとしてボックススプリングの上にマットレスを置くかたちです。最近はマットレスの上に薄いふとんのような「ピロートップ」が付いたものが多く出回っています。ピロートップをのせることによってマットレスの厚みが増し、ベッドの高さが70cmにもなってしまうことも珍しくありません。そのために下のボックススプリングの厚みを以前の半分にするオプションがあります。価格もゴージャスで中には北欧製の500万円を上回る物もあります。
*ベッドリネン(シーツ、ピローカバー類)

ベッドを選んだところで今度はシーツです。素材はコットンが多いのですが一口にコットンと言ってもピマコットンやエジプト綿があります。
素材の次は織り方。平織りの他にサティーン(サテンとは別です)と呼ばれる物は品のいい光沢があります。若い人に人気があるのはTシャツのようなメリヤス編みのシーツ、9月の新学期には寮のベッド用にたくさん出回ります。冬場は肌触りの温かいフランネルの物がうれしいです。
次は「スレッドカウント=糸の密度」。スレッドカウントは織りの密度を示す数字です。一般的な300から700、1,000などのものも見られるようになりました。スレッドカウントと価格はほぼ正比例と思って間違いがないでしょう。
シーツの色も最近はこげ茶、グレー、黒などの濃い色、そしてしばらく見られなかった柄物も復活してきました。柄物で目を引くのは日本的ともいえるシンプルな浴衣にでも使えるような模様です。モダンなインテリアに合うように思います。
*ベッドスカート

ボックススプリングとマットレスの間にはさむボックススプリングをカバーです。素材もスタイルもまちまち、インテリアに合わせて選びます。一般的なスタイルはギャザーとプリーツです。ベッドスプレッドが床まで届くものであればベッドスカートは必要ありません。
*カンフォター又はデュヴェカバー

いわゆる掛布団。カンフォターと呼ばれるものは中に綿が入りキルティングされている物が多く、デゥヴェとは羽根布団のような物です。
このデュヴェにかけるのが袋状のデュヴェカバーです。温かい時期はカバーレットと言われる薄地のカバーをかけます。カバーレットの代表はマティラッセ織り。ジャガード織りのようなふくれ織りです。カバーレットの端はスカロップ仕上げがおしゃれです。
*ピロー

まずはサイズ。レギュラー、クイーン、キングが代表的です。その他にもヨーロッパスタイルといわれる正方形の物、ボルスターと言われる円筒形の物があります。日本でも枕にはなかなかこだわりがあるときいています。ホテルによっては素材が豊富な「枕のメニュー」があり、好みの枕を選択できます。面白い新顔にいびき防止枕というのがありました。なんとも不思議な形で片腕を枕に通すようにしてひじ枕をするようになっていました。
寝る時に使う枕は一つ、二つ。あとは飾りです。カンフォター又はデュヴェと素材をあわせた枕カバーをシャムと言います。枕カバーとシャムの違いはシャムは枕カバーの周囲に飾りのまちが付いていることです。
*ベッドメーキング

ny40_2「部品」がすべて揃ったところでいよいよベッドメーキングです。
ボックススプリングにベッドスカートをかけマットレスをのせます。マットレスパッドでマットレスをくるみます。そして家庭であればフィッテドシーツをマットレスにかけその上にフラットシーツ(トップシーツ)と毛布をかけます。トップシーツと毛布を手にとってまずはマットレスの裾にしっかりと巻き込みます。そしてしわが出ないように余ったシーツと毛布をマットレスの側面にまわし、今度は45度の折込を作ってマットレスの長手に巻き込みます。このベッドメーキングを「ホスピタル・コーナー」と言います。カンフォター又はデュヴェをかけ、枕と飾りのクッションを配置して出来上がりです。

ベッドメーキングの「部品」がこれだけ種類があるとベッド一つをかたちにするのにはかなりのエネルギーがいります。出来上がった自分だけの「ベッドの傑作」でゆったりとお休みください。


(インテリアデザイナー しだ ひろこ)

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