| 「住所だけでこられたわ!」 まだこちらに来て日の浅い頃、友人宅に着いてホッとしている私の顔を見てそんなあたりまえなことを」といいたげな呆れ顔をした友人を思い出します。 日本の住所になれていた私にはアメリカの住所は驚くほどシンプルでした。たとえば 36 Hilltop Road, Somers NY とあればそこはニューヨーク州ソマーズ町のヒルトップ通りの36番地なのです。この36番地はハウスナンバーと呼ばれ、この番号は郵便受けに表示されているのが一般的です。通りの名前は交差点ごとにはっきりと表示されています。 日本であれば念願のマイホームを手に入れ、玄関に表札をかけるのはうれしい一瞬です。ところが住人の名前を表に出すのは「ここに木村一家が住んでいます」と誰にでもわかることになりプライバシーの侵害になると表札を出さない人が多いのです。それどころかハウスナンバーさえ表に出さない主義の人がおり、これでは緊急の時に消防車、救急車がどこへ行けばいいかわからないとハウスナンバーは必ず表に出さなくてはいけないという規則が出来たとききます。 |
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| 銅色に仕上げた洒落たメールボックス |
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| このハウスナンバーをついたメールボックス=郵便受けはアメリカならではのなかなかユニークな存在なのです。 発想の転換だな、と感心したのは郵便受け=ポストなのです。郵便屋さんは郵便を届けるついでに切手の貼ってある郵便物を集めてくれるのです。 郵便を出したいときはメールボックスに入れ、端についているプレスチックの赤い旗を立てておくと「郵便がありますよ」の合図になり、たとえ届ける郵便がなくても郵便屋さんが立ち寄ってくれるのです。 |
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| この赤い旗が「発送する郵便があります」の合図 |
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| これ以外にもバースデーパーティー、卒業パーティーなどの時にいらっしゃる方の目印にと風船をメールボックスに結び付けます。 又、待ちに待った赤ちゃんが生まれると“It’s a Girl!” 「女の子誕生!」と書かれたかわいい風船をメールボックスに結び、ご近所に知らせます。 |
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| このメールボックスには隠れた天敵がいるのです。 その一番がシャベルカー、除雪車です。道の端の雪までかこうとシャベルカーは道端ぎりぎりのところを走ります。そのシャベルに巻き込まれてしまうのが可愛そうなメールボックスなのです。雪の降ったあとに散歩に行くとあちこちで「犠牲」になったメールボックスを目にします。 シャベルカーが一番の天敵であればハロウィーンが二番目の天敵です。 ハロウィーンの夜、暇とエネルギーを持て余した悪ガキ、ティーンエイジャーどもがいたずらの対象にするのがかわいそうに逃げ隠れの出来ないメールボックスたちです。根こそぎ引っこ抜かれる、叩きのめされる、又は生たまご攻撃にあうのです。おしゃれなものほど狙われるように思います。 近所にあったクラシックカー型のメールボックス、おしりを道に向けて立っていた馬型のメールボックスもいつの間にか消えてしまいました。この馬型のメールボックスはいままでに見た中でも一番ユニークでしっぽを持って「おしり」をあけて郵便物を入れる仕組みになっていました。残念です。 |
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| 除雪車にも負けない頑丈なメールボックス |
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| (インテリアデザイナー しだ ひろこ) |
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