日本の木材事情 今・昔 Vol.2

(宮さんに伺ったお話のつづきです。)

Q5 日本は国土の67パーセントが森林ですが、国民一人あたりの面積は0.2haと少なく国産材だけで国内需要は満たせませんよね。

A5 全くご指摘の通りです。
国産材の供給を増やすと言っても、山林労働者を急に集めるわけには行きませんし、製材所、その他加工工場の技術者だってそう簡単に手配できません。よって当面は自給率、40パーセント位をターゲットにしたら良いと思います。
紙パルプ業界は海外で植林も活発にやって将来に備えてます。
既に述べた通り、外材が安いと言うのは、もう昔話ですし、ロシアは丸太に80パーセントの輸出税をかけると言って居ります。
原油の値上がりで、海上運賃も大変な値上がりです。
2006年と2007年とでは外材輸入は、15パーセント近く減っています。


Q6 なぜロシアは8割も税金を掛けるのですか?

A6 ロシアは資源大国としての国策なのでしょう。又これで、他の資源国も追従すると踏んでいると思います。
どの国も、丸太のまま原材料として輸出するよりは、自国内で加工して輸出する事で二次、三次産業が活性化しますから。SAVE OUR JOB は世界の流れです。


DW010_L.jpgQ7 日本の森林の現状はどうですか?

A7 今後、いかに手入れがうまくできるかにかかっています。
神奈川県は木材の生産県ではありませんし、年間一万立方米とゆうのはとてつもなく僅かな数字です。
今、林野庁で推進しておられる "新生産システム"などでは各県は年間十万立方米生産する事が前提です。
よって神奈川県では小規模で、地産池消、現在地域の中心になっている小さな製材工場を大切に守る事によって、地域の過疎化にブレーキをかけるべきです。
その様な地域に散在している製材所こそが、原料の事も、地域住民の好みも一番良く分っているのですから。大きな生産設備など必要ありません。


Q8 森林の手入れが充分に出来てないと、ムシクイ材等が出てくると聞きますがムシクイ材は使い道が無いのですか?

A8 ムシクイ材は一度単板に加工して、合板とか、積層板(LVL)として使えば問題ありません。 神奈川県では既にやって居ります。


Q9 2x4には北米材が使われます。国産材は適していないのですか?

A9 ご指摘通り、従来から北米材、欧州材が使われて来たのは、乾燥の問題があります。略全量が製品で輸入されて来ましたから、当然乾燥工程は、向こうでやってきます。無論日本でも2X4に杉でチャレンジされた方は多いと思いますが、まだ原料として定着はしていないと思います。
1960年代に、シアトルで2X4材の乾燥に取り組んでみましたが、チャンバーから出てきた製品は、竹箒の先のようになっていて、全損にしてしまいました。
向こうでは、大昔から、乾燥と取り組んでおりますし、一方、日本の在来はずっとグリーン材でやってきましたから、やはり時間がかかると思います。又、サイズの問題も有ります。


Q10 外材はどのような経路で工務店に届きますか?

A10 従来は丸太を海外のサプライヤーから商社、問屋、小売、工務店といった流れが在りましたが、丸太から、製材品、あるいは加工された建材として輸入される様になって、従来の流通の流れはどんどん変わっております。
又、商売には、信用、与信の問題があり、決済方法も含め、当事者間で、解決されねばならない点も多々あります。それらも含め、今後色々と変化があると思います。 商社も自分で、DIY,や工務店、合板工場、プレカッ等、色々と活躍の場を広げております。

以上、ご報告いたします。 (株)サンク 山崎寿美

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