本物の輸入住宅を目指して Vol.26 ‐ 全館空調の空気清浄機能は、今後必修か?−

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最近、ニュースを賑わせているのが、中国の凄まじい大気汚染。でも、日本の昭和40年代は、四日市ぜんそくなどの病気が蔓延するくらい酷かった。

 

まあ、中国も先進国の後追いしているだけと言えば、それまでなんだが・・・。

 

そうは言っても、今の日本人がひ弱になってしまったせいか、花粉症やアレルギーぜんそく、化学物質過敏症、インフルエンザなど、空気に関する疾患を多く抱える国民になってしまいました。つまり、お隣の問題だからと言って、放ってはおけない状態になっている。

 

今年(2013年)の大気汚染は、直径2.5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下の微粒子状物質が肺の奥や血管まで侵入し、ぜんそくや気管支炎、肺ガン、心臓疾患などの健康被害を引き起こすというPM2.5問題が取り沙汰されている。

 

これは、工場での生産や暖房で燃やされる石炭・石油の排気が浄化しきれていないこと、大量に増えた中国の自動車には厳しい環境基準が設定されていないこと、などが原因として挙げられるらしいが、それに加えて、地球温暖化で砂漠化が進行し、黄砂の飛散が大量になっていることが追い打ちを掛けている。

 

その上、今春のスギ花粉の飛散量が、昨年よりも相当に増えるという予想だから、虚弱体質となった日本人には堪ったもんじゃない。こうしたことが呼び水となって、新たに病気・疾患を発症してしまう人も増えるだろう。

 

そういうことに敏感な人たちからは、外気を室内に入れないようにする為に、高気密化した家を望む声が強まるであろう。私たちが施工する輸入住宅でも、空気の清浄機能がある24時間換気システムの付いた全館空調(全館冷暖房)を採用することが徐々に増えてきている。何せ、空気がきれいな上に、全室どこも同じ温度という快適空間になりますから。

 

今回のことは、そういうことに対する要望が、増大するきっかけになる気がして仕方がないのだが、人間の技術というものは浅はかだということを心しておいて欲しい。自然のものは、その性能を発揮する時間は相対的に長いのだが、機械やテクノロジーを駆使したものは、数年から数十年しか耐用期間がないのである。

 

例えて言えば、酸素を供給し空気を清浄にする森は、数百年から千年もの間その機能を失わない。でも、家庭のエアコンは10年で壊れてしまうのです。

 

人間のテクノロジーで全てを室内で解決出来ればいいが、それは対処療法のごく一部でしかない。エアコンのある室内で過ごし家族全員が外へ出ないで暮らすなどということは、不可能なことなのだ。まずは、厳しい環境でもたくましく生きられる体を、私たちは作る必要があるのではないだろうか。

 

その上で問題を低減出来るように、中国に対して日本の環境技術を輸出・協力をしていくことも、原因療法であり、友好関係の強化につながると思います。

 

勿論、どうしても家の機能に頼らざるを得ないという深刻な体の人には、24時間換気装置が付いた全館冷暖房システムは不可欠かも知れません。そういう人は無理しないで、私たちのような専門家にご相談されることをお勧めします。

 

でも、全館空調は、室内が快適過ぎて、屋外環境とのギャップが大きく感じられるということがあります。ですから、その利用も適宜とする点をお忘れなく。

 

住宅に於ける「換気・空調」について、もっとお知りになりたいという方は、私共のホームページをご覧頂くか、直接ご質問頂いても結構です。

 

建築コンサルタント 村瀬雄三
有限会社 ホームメイド 代表取締役

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