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先回のコラムでは、ドライウォールのテーピング直後の様子を、写真等を交えて説明致しましたが、今回はドライウォールの下地工事が完了した状態をご覧下さい。
ここは、私共の会社から程ない距離にある愛知県日進市で施工中の輸入住宅 M邸の内部。そう、前回の記事と同じ現場です。
ジョイントの部分を補強したり、ビスの頭を押えたりする為の天然石膏の輸入パテは、塗りたての為少し黄なびた印象に見えますが、乾けば真っ白な美しい状態に変化します。
天然石膏は、数時間で乾く国産の化学石膏のパテと比べて、乾燥に時間が掛かります。それは、揮発性の化学物質を含まない水分だけで練られたパテだからです。
それを薄く何度も塗り重ねます。最初から厚塗りしないのは、パテの中までしっかり乾くようにする為の秘訣です。だから、一度塗ったら翌日まで次の仕事は出来ません。こうした手間と時間が、強度と柔軟性を兼ね備えたドライウォールの下地を作るのです。
また、塗り重ねの際、塗る幅(範囲)を少しずつ広げていきます。そうすることで、パテを塗った部分とそうでない部分との段差を目で分からない程フラットに仕上げ、美しい壁の表情を実現させます。
是非、前回のコラム記事の写真と見比べてみて下さい。パテ処理の状況が全然違いますよ。これにどのくらい手間と時間が掛かったか、お分かり頂けると思います。
開口部の緩やかなアーチは、曲げ専用のブルノーズ・コーナー材を使って施工します。ブルノーズとは、通常のピン角コーナーでなく、優しい印象にする為に角を取って丸く仕上げる施工のことを言います。
こうした状態になって、始めてパラペイントを塗装して仕上げます。それも、三度塗り。でも、この下地の状態でも十分美しいと思いませんか?これぞ、本物の輸入住宅です。
建築コンサルタント 村瀬雄三有限会社 ホームメイド 代表取締役