本物の輸入住宅を目指して Vol.39 ‐ 何でもおそろいでは、つまらない−

para_20140415.jpg日本の多くの人は、リビングの家具を揃える時に出来るだけ同じデザインのもので統一感を出そうとします。確かにそれが一番無難ですし、購入も一度で済ませることが出来る点で簡単ですね。


でも、インテリアをコーディネートするという点では、頭をひねる楽しさは半減してしまうかも知れません。


自分が考えたデザインを人に見せたいという思いは誰しもあるはずですが、初めて家づくりをするという人の場合、どうしていいか迷ってしまうことに恐れがあるのでしょう。


ただ、何でもトライしてみないことには、成功はありません。当然、多くの失敗をすることでしょう。そこから学んだことを糧に少しずつ前進すればいいのです。そう、多少の失敗は、その後のデザイン修正で何とかなるものですから。


だから、家具を一度に買わずに、じっくり一つひとつ買っていくという方法をカナダの人たちは取るのです。勿論、資金の問題で最初から揃えられないというのも本音かも知れませんが、それを反って楽しむという考えを持っているようです。


彼らにとって家具は財産であり、一生ものなのです。(最近カナダでも、あまり作りのよくないIKEA等の家具で揃えてしまうという人も増えてきていますが、それは一時しのぎで必要な賃貸に住んでいる若い世代が殆どです)


さて、彼らはどのようにコーディネートしていくのかを見てみましょう。写真をご覧頂くと分かるかも知れませんが、きっとまずは窓の白に合う壁の色を決めたのでしょう。それから、壁と窓との中間色のアイボリーのソファを考えました。


そして、その色を少しだけ含んでいる花柄のソファを選んだのではないでしょうか。だから、このソファと同じ花柄のクッションをアイボリーのソファの端に置いても違和感がないのです。


また、花柄の赤に近い色のクッションも手に入れて、それを両方のソファに置けば、更にお互いのデザインが融和した状態になるんですね。


フローリングとコーヒーテーブル、そしてスタンド照明の色を揃えていますが、テーブルの下にはアイボリーのソファや壁に近い色のラグを敷いてフローリングとコーヒーテーブルを引き立たせる役割(アクセント)を与えています。


言葉にしてしまえば単純ですが、そうした素材を見つける為には自分のイメージを固めてお店を回る多くの時間が必要です。きっと、最初から全部をコーディネートすることは、カナダの人たちでも出来ないはずですよ。


この写真には、まだまだ多くのデザイン手法が隠されていますが、是非皆さんでも考えてみて下さいね。ただ、小手先のテクニックより、家や部屋のテーマ(コンセプト)を決めることの方が、デザインには大切だということをお忘れなく。


建築コンサルタント 村瀬雄三
有限会社 ホームメイド 代表取締役

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