今の国内のキッチン・メーカーもそういったものが標準で、オール・イン・ワン(All in One)でないキッチンなどは、余程の高級キッチンか安価な賃貸用しか存在しません。
そんなこと、当たり前じゃない?なんて言われそうですが、お洒落な欧米のお宅ではそうでもないことに気付かされます。
写真をご覧頂くと分かりますが、左下のオーブンレンジは奥行きがそれ程ない机のようなミニ・テーブルの横に置かれているではありませんか。
つまり、このフリー・スタンディング(独立型)のオーブンレンジ(アメリカではストーブと呼びます)は、部屋のオブジェのひとつなんです。
ある意味、これって衝撃的ですよね。
だって、 家具としてレンジを部屋に置いてしまい、キッチンという特別な個別空間を取らないという発想は、今の日本人の誰もが持ち合わせていないものなのですから。
写真には写っていませんが、多分この部屋には、キッチン・シンクや作業台もオブジェとして部屋を飾っているのだろうということが、自ずと想像されます。
逆に、昔の日本にはこういう発想の住居が多かったのかも知れませんが、アメリカからシステムキッチンという概念が入ってきた時に失われてしまったのかも知れませんね。
豊かさとは、既成概念に捉われない自由な発想の中にあるのです。
でも、これを国産のキッチンでやろうとしても無理かも知れませんね(笑)そんな時は、オーダーで輸入キッチンを施工するビルダーさんにご相談下さい。
建築コンサルタント 村瀬雄三
有限会社 ホームメイド 代表取締役
バックナンバーはこちら→「本物の輸入住宅を目指して」