本物の輸入住宅を目指して Vol.41 ‐ デザインにこそ価値があります−

para_20140624.JPG日本の住宅メーカーは、やたらと性能や機能・仕様について語ります。気密性や断熱性、耐震性、建築工法、健康住宅、オール電化や太陽光発電、システム・キッチンやユニットバスなどが、それに当たります。しかし、多くの場合、それらはどこのメーカーでも手に入る当たり前のものであると思いませんか。


耐震性が低い住宅がどこにあるでしょうか。本当に安全かどうかは別にして、健康住宅の指針であるF☆☆☆☆(フォー・スター)等級の内装材を使用していない家などどこにもないですよね。太陽光発電もしかり、オール電化もしかり・・・。


私たちが施工するレンガ積み外壁やドライウォールのインテリアなどといった差別化出来る商品を持っているビルダーなど、今の世の中いないと言ってもいいでしょう。それは、市販品を持ってきて組み込むだけの簡単で効率的なものと違って、手間や時間が掛かる手づくりを基本としなければなりませんから、どこもやりたがらないのです。


だから最後には、大手は大量仕入れでコストが安いだとか、大きな会社はブランド力もあり、信用出来るとかの話でお客様を説得します。でも、住宅メーカーで100年の歴史がある会社などありませんし、安かろう悪かろうでは、いくらコストを抑えた金額でもその価値は全くありません。


お金を出すだけの価値って、何なんでしょう?


それは、家づくりの楽しみと出来たものへの満足度にあると言えるかも知れません。それは、お客様自身で抱いていた想像を、遙かに超えた家になっていることが必要です。そう、自分(お客様)が出したお金以上の雰囲気や出来栄えが、ビルダーに要求されているはずです。


そこには、時間を掛けて築き上げた住宅ビルダーのデザイン力やセンスがなければいけません。これは、お金を出せばどこでも買えるものとは言えません。


でも、お金を出さなきゃ、買えないものではあるはずです。


絵の具の固まりである絵画や美しい声のポップ・ミュージックは、何億という価値を生み出すこともあるでしょう。絵具や声自体を取ってみれば、特に価値があるものとは言えませんが、努力や情熱などを感じる時にこそ、人間は大きな感動や満足、癒しを得るのです。


洗練されたデザイン・センスやそれによる感動は、家づくりにおける本質的な価値であって、設備の性能や機能は従属的で付帯的な価値であることを、今の日本人は忘れているかも知れません。


欧米の住宅や建物が、長く人々に愛されているのは、そこにあります。


建築コンサルタント 村瀬雄三
有限会社 ホームメイド 代表取締役


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