本物の輸入住宅を目指して Vol.44 ‐ 新築よりも大切な将来計画−

多くの皆さんが新しく家づくりをされる際は、夢と希望に満ち溢れ、ご自身の思いを出来るだけ実現しようと努力します。


勿論、それ程の期待をせずに、そこそこの見栄えであれば安い建売り分譲でもいいやという方もいらっしゃるでしょうが、そういう考えの方は少数かも知れません。


ただ、そこで見逃してはいけないのが、家を長く保全してく為の維持費です。例えば、3000万円で家を建てたにしても、外装の塗り替えなどで10年後には200万円程度の出費が必要となります。


また、人間が時々病気になるように、家も雨漏りしたり、部材が破損して補修や交換が必要になったりします。これは、経年劣化や部材の寿命といったものも関係してきますから10年毎のルーティーンのメンテナンスとは別にお金が掛かるのです。


車でも車検以外の時にちょこちょこ直しが必要になりますから、長くモノを使うという考えにおいて、それなりの出費は避けては通れません。


車やバイクの場合は、オイルやブレーキ・パッドくらいは自分で交換するという車好きもいらっしゃいますが、家となると外壁やデッキを自分で塗ったり、防水コーキングを自分で打ち直したりという方は、殆どいないというのが現状です。


これが日本の皆さんでも出来るようになると、維持費は下がってくるのですが、もう少し文化レベルが欧米並みになることを待たなければいけません。


以上のことは、建てた家を原状回復するだけであって、更にパワーアップさせようというものではありません。


車をチューンナップしたり、タイヤにお金を掛けたりするように家のデザインを新築以上にしようという人が少ないのも、日本人と欧米人の文化レベルの違いによるところが大きいでしょう。


現状維持がせいぜいというリフォームは、目新しさは全くありませんから愛着もどんどん失われていってしまいます。そうなると、古いものを壊して新しいものにしようということになる訳です。


だからこそ、日本では趣のある古い建物が残っていかないのです。


これは、リフォームを手掛けるビルダー側にも問題があります。出来るだけ安くなるようにしなければというプレッシャーに負けて、素敵になるようにひと手間加えましょうという提案が出来ないのです。


そういうデザイン的なアドバイスや将来計画が苦手というのも、日本の住宅業界がまだまだ稚屈だという表れです。


新築したら、次のステップアップを夢見ましょう。何年後かにはガレージを加えるのもいいでしょう。お風呂をジャグジーにするのはどうですか?増築して、二世帯に造り替えるのもいいですね。


照明器具を輸入照明に変えたり、アメリカのように内装を塗り替えしたりするのも楽しいですよね。輸入住宅の魅力は、正しく手を掛ければデザインをよりよいものに出来るという点です。


こうした長期的な夢(リノベーション)を実現する為に一生懸命働き、貯蓄をしてこそ財産となり得る素敵な家づくりが達成出来ると思いませんか。これこそ、解体ゴミを出さない究極の省エネ(エコ)でもあります。



建築コンサルタント 村瀬雄三
有限会社 ホームメイド 代表取締役


バックナンバーはこちら→「本物の輸入住宅を目指して」

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