本物の輸入住宅を目指して Vol.48 ‐ キャビネット・ノブを考える−

para_20150223.jpgパーティ・シンクのあるアイランド・キャビネット。LDKが一つになったオープン・スペースで、見せるキッチンを実現するには、こうしたアイランド・キッチンは格好の見せ場となりますね。


また、ホワイト一色のキッチンは、多くの女性の憧れでもあります。


取り敢えず、スペース・デザインやキャビネットの話はさておいて、今日はキッチンや洗面キャビネットのノブについて考察したいと思います。


写真のパーティ・シンク(手洗い程度の小さなシンク)の前にあるキャビネット・ドアには丸いドア・ノブ、そしてその左の引き出しにはハンドル型のノブが付けられています。通常、日本ではどちらかに統一するというのが一般的ですが、欧米では2つのデザインが混在することがしばしばあります。


どちらがいいかは、皆さんの好みによりますから正しい決まりなどは存在しません。ただ、もし混在させるなら、開きタイプと引き出しタイプでドア・ノブをそれぞれ区別して使うべきでしょう。そこに法則性があれば美しくデザイン出来ると思います。


また、ここで使われているキャビネット・ドアのデザインですが、ドアの四方に框(かまち、フレーム)を回して、中央部分を薄い板のフラットパネルにしていますね。このデザインをシェーカー・スタイルと呼ぶのですが、最近のシンプルモダン志向でも好まれるデザインと言えるかも知れません。


元々は、イギリスの古い伝統デザインが発祥と言われていますから、カントリー・デザインやトラディショナル・デザインの輸入住宅にも合うと思いますよ。


さて、このフラットパネルですが、周囲のフレームに比べて薄い板で作られているということを述べましたが、こういう場合、キャビネットのノブ(ハンドル)を中央に取り付けると、どうしても取り付ける根元の部分が強度の面で不安という人もいます。


まあ、それ程無理に引っ張る人もいないでしょうが、小さな子供さんがノブにぶら下がったりするかも知れないということは考えられますよね。そういう場合は、框(フレーム)の上枠の位置にノブを取付けてはいかがでしょう。


丸いドア・ノブについては、おおよそ写真のように四方框のコーナー部分に取り付けるのがスタンダードです。これは、最も手が延ばしやすい位置という点で考えるのがいいでしょう。


まあ、他にも取付け位置は様々あるようですし、ノブも1つでなく2つ付けるというケースもあるようですが、そういった応用編は取り敢えず置いておいて、まずは基本に忠実であるべきと思います。


何れにしても、キャビネット・ドアの強度や全体デザインを意識しながら、センスある輸入のキッチン・洗面キャビネットを実現したいものですよね。


ドア・ノブひとつを取っても結構奥が深いですし、選択肢がたくさんあるのが、オーダーメイドの輸入住宅です。こういうことをやれるビルダーは、それ程多くはないかも知れませんが・・・。


建築コンサルタント 村瀬雄三
有限会社 ホームメイド 代表取締役


バックナンバーはこちら→「本物の輸入住宅を目指して」

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